1) ライダーが選ぶブレンボ
ブレンボ製ブレーキが大活躍した2015シーズン。全26戦、優勝したマシンはすべてブレンボ製ブレーキ搭載車でした。世界トップクラスのブレーキメーカーの実力を評価して今シーズンも多くのチームが引き続き採用を決めています。世界選手権にエントリー中の14チームを代表する24選手のうち、実に18名もの選手(11チーム)が、ブレンボ製ブレーキで参戦予定。つまり約8割の選手が2016シーズンにブレンボを選んだことになります。
2) ブレーキディスクの素材はレギュレーションによりスチールディスクに限定
スーパーバイク世界選手権で使われるブレーキキャリパーは、MotoGPと同様に、アルミニウムのインゴットから削り出す製法で製造されたモノブロックタイプのレース用キャリパーです。大きく違うのはブレーキディスクで、スーパーバイクはスチール製です(MotoGPはカーボン製)。厚さは薄く、また直径も小さめで、サーキットの状況(ブレーキにとっての条件の良し悪し)やチームと選手の要求に合わせて328mm~336mmの間で選択します。
マスターシリンダーも選手の判断で選べます。フロントマスターシリンダーに対してアクスル間ディファレンシャルとピストンの組み合せを変えて、ベーシックな感触から鋭敏な感触まで好みの設定にします。サムブレーキマスターシリンダーだけを使用する場合と、ブレーキペダルと組み合わせる場合とがあります。