2021:ブレンボが選んだ制動力トップ15車種

2021/10/01

  ランキング中、全体の87%にあたる13車種がブレンボ製ブレーキ搭載車

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5位:マクラーレン720S​

100km/h (62.1mph) – 0 に30.6メートル(100.4フィート)​

軽量性とスピードを誇る720Sは、650Sから進化を再開し、なめらかな波状のフォルムと720馬力4.0リッターV8エンジンを獲得しました。ただ、我々が唯一不満に感じるのは、この車に対してはブレンボ製ブレーキで関わって素晴らしさを賞賛したかったという点です。制動距離をさらに数インチ間違いなく減らせたはずなので残念です。​


 

4位:ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ​

100km/h (62.1mph) – 0に29.9メートル(98.1フィート)​

ボディーにカーボンファイバーなどの超軽量素材を採用したアヴェンタドールSVJを生み出すことができたのは、難題対処の手腕にたけたランボルギーニだからこそ。6.5リッター自然吸気V12エンジンを搭載し、770馬力を発生します。空重量は1,525kg(1.68ショートトン)で、その57%がリアに配分されているため、パワーウェイトレシオはメートル馬力あたり1.98kg(4.4ポンド)です。​


エンジンのエネルギーと熱を抑えるためランボルギーニが選択したのは、フロント6ピストン、リア4ピストンの固定式ワンピースキャリパーです。どちらも、フロントの400ミリ(15.8インチ)径38ミリ(1.5インチ)厚カーボンセラミックブレーキディスクにも、リアの380ミリ(15インチ)径38ミリ(1.5インチ)厚ディスクにも、そして車体デザインにも、完璧にマッチするようコラボラティブにデザインされています。​


 

3位:フェラーリ488ピスタ​

100km/h (62.1mph) – 0に29.6メートル(97.1フィート)​


 

488チャレンジと488 GTEの世界中のサーキットで重ねたすべての経験が注ぎ込まれた488ピスタ。明確な特徴のひとつがフェラーリ史上最もパワフルなV8エンジンです。488 GTBのエンジンを50馬力上回りながら空重量を90kg(198ポンド)削減。その結果、458スペチアーレを115馬力上回る720馬力を達成しました。そのパワフルさをバンパーからドルフィンテールのリアスポイラーに至る画期的なフォルムが強調しています。​


レース界から反映したテクノロジーは極めてレベルが高く、それを示すのがバネ下重量の削減に貢献するブレンボのブレーキシステムです。 キャリパー(フロント6ピストン、リア4ピストン)は、サーキットなど過酷な使用状況でも高い空冷性を発揮するワンピース構造を採用しています。 リアキャリパーは電動パーキングブレーキを内蔵しているのが特徴です。従来の機械的ノウハウと新しい電子機能とを組み合わせてブレンボが開発したソリューションです。 ​


ブレーキディスクはカーボンセラミック素材。フロントに398ミリ(15.7インチ)径36ミリ(1.4インチ)厚、リアに360ミリ(14.17インチ)径32ミリ(1.26インチ)厚を配しました。重量の最大限の削減にも、また繰り返し使用した後でも制動力が低下しないハンドリングにも、システムが全体で貢献しています。​


 

2位:マクラーレン・セナ​​

100km/h (62.1mph) – 0 に28.5メートル(93.5フィート)​

 

世界中の大勢のファンに今もなお悼まれるレジェンド、アイルトン・セナ。この素晴らしいチャンピオンへの思いをマクラーレンがかつてない形で捧げたのが、セナという驚愕のスーパーカーです。きっと彼は気に入ったはず。公道仕様ではあるものの、サーキットで抜群の性能を発揮するスペックだからです。空力荷重800kg(0.88ショートトン)、空重量1,198kg(1.3ショートトン)、800馬力、最大トルク800Nmを実現し、0 - 200km/h(124.3mph)に6.8秒という圧倒的な加速を可能にしています。​


セナは、4ピストンキャリパーからアルミニウム合金キャリパーまで新しいブレーキシステムを自分でじかに試すのが好きでした。そのセナのために、マクラーレンは自社の公道車用で最も高性能のブレーキシステムを選択しました。最新世代のCCM-Rカーボンセラミックブレーキディスク(カーボンセラミックはレースに特化して開発した素材)は、放熱性が従来のカーボンセラミック製ディスクよりも格段に向上しています。従来品では2か月で製造できるところ8か月も要する貴重で精巧なブレーキディスクが誕生しました。​


 

1位:ポルシェ911 GT3 RS​

100km/h (62.1mph) – 0に28.2メートル(92.52フィート)​​​

 

2018ジュネーブモーターショーで初公開された911 GT RS。911 GT3をベースにしています。搭載した4リッターエンジンは20馬力増強して520馬力に。最大回転数も9,000rpmまで上がっています。日常走行にも対応するこのレーシングカーには、エンジンの他にもPDKデュアルクラッチトランスミッションや、巨大なリアスポイラー、全サスペンションアームに採用したベアリングボールジョイントなどの優れた特徴が備わっています。​


911ではGT2 RSが、auto motor und sport誌のテストで公道仕様車では初めて100km/h (62.1mph) – 0の制動距離30メートル(98.4フィート)を下回りました。記録は29.3メートル(96.1フィート)。GTS RSでは1メートル(3.3フィート)の短縮に成功したわけですが、これにはスポーツタイヤに超軽量合金のホイールを使用したことが効いています。ただ、重要な要素がもうひとつ。最高のブレーキテクノロジーです。カーボンセラミックブレーキディスクの410ミリ(16.1インチ)径をフロントに、390ミリ(15.3インチ)径をリアに配し、それぞれにワンピースキャリパーの6ピストンと4ピストンを組み合わせています。これらのワンピースキャリパーはアルミニウム製の固定式で、ブレーキペダルの感触が保たれるため、過酷なストレス下でも極めて高い制動力の発揮に貢献します。


 
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