ブレンボは、EICMAに出展する大手のバイクメーカーや参加企業との間でますます連携を強めています。スズキの新型GSXR-1000、トライアンフのタイガー1200とスラクストン、カワサキのZX-10RとZZR1400、ハーレーダビッドソンの最新モデルであるストリート500/750など、ミラノショーに登場する人気車の数々が、ブレンボのブレーキシステムを採用しています。
このようにブレンボのブレーキが選ばれるのは、バイクのブレーキシステムで世界をリードするトップ企業としてブレンボが持つ存在意義の証であり、その実力はレースの戦績にも表れています。今年は、ブレンボブレーキの搭載車(ヤマハ、ホンダ)がMotoGPの全18戦で全勝、スーパーバイク世界選手権でも26戦すべてで(カワサキ、ドゥカティ、アプリリアが)優勝しています。
200馬力を誇る新型カワサキZX-10Rが制動力に選んだのは、ブレンボのM50モノブロックキャリパー、330mmブレーキディスク、そしてラジアルマスターシリンダーの組み合わせです。また、ZX-10Rではブレンボは、新たなブレーキパッドコンパウンドBRM11Hを、カワサキと共同で開発しました。
ブレンボの30mm径4ピストンM50キャリパーの場合、装備対象は世界最高クラスのスーパースポーツバイクです。カワサキのZZR1400パフォーマンススポーツでも純正部品のとして装着されています。時速300km/hを達成するこのツーリングバイクを、ブレンボのラジアルマスターシリンダーと310mmブレーキディスクが強力に制御します。
トライアンフは、デイトナ24時間レースの後、ブレンボのブレーキシステムをタイガー1200とスラクストンに採用した上に、ブレンボの305×4.5mmフローティングディスクのペアを組み合わせた上述のM4.32キャリパーも取り入れました。モダンクラシックのスラクストンもこのディスクが使われていますが、キャリパーは、34mm径4ピストンのM4.34モノブロックキャリパーとなっています。
ハーレーダビッドソンとのコラボレーションを開始してから10年、ブレンボは、小型(シート高710mm、乾燥重量223kg)のアメリカンカスタムバイク、ハーレーダビッドソンストリート500/750用に、新たな製品ラインアップを揃えました。
これらの新製品には、現代のハーレー愛好者が、ミルウォーキーにあるハーレーダビッドソン社のライフスタイルや価値観を大切にする思いと、ブレーキ性能に妥協しない彼らのこだわりが表現されています。
去年市場に登場した車種と比べると、ストリート500/750の2016年モデルは、技術面で多くの改良が加えられ、あらゆる状況下の走行に対し、レスポンスの早さとブレーキ調整の点で性能が向上しています。