新たなカーボンセラミックブレーキディスク、DYATOM™

2020/03/17

 Brembo SGL Carbon Ceramic Brakes(BSCCB)から最高仕様の新製品が登場、フォードGT MK IIの制動力はさらなる高みへ

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本日ブレンボは、新製品DYATOM™​​を発表することになりました。このDYATOM™​は、Brembo SGL Carbon Ceramic Brakes(BSCCB)が開発した新製品で、カーボンセラミックブレーキディスクの性能を次の水準に引き上げる最高仕様のソリューションです。

DYATOM™​ では、モータースポーツテクノロジーに抜群の耐摩耗性を融合させることで、温度性能を最大限に向上させています。かつてない高さの制動力を獲得したこの新たなブレーキディスクは、レース車として初搭載することになったフォードの新型GT MK IIと完璧にマッチしています。


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ブレンボ社のCEOを務めるダニエレ・スキラッチ氏は次のようにコメントしています。「フォード社とは長年お付き合いをさせて頂いておりますが、今回GT MK IIに当社のDYATOM™​を世界に先駆けて採用頂けたことで、我々の関係はいっそう強固なものになりました。高性能のブレーキを目指して独自のソリューションを生み出し続ける当社ならではの開発力の証です。」コメントの最後にスキラッチ氏はこう述べています。「今回の開発でフォード社とタッグを組めたのは大変光栄なことで、当社がスポーツ車や高級車に搭載するカーボンセラミックブレーキシステムの開発でトップを行くメーカーであること、そのことが改めて認知されたものと自負しています。」



ブレンボとフォードの協力関係が始まったのは1996年。マスタングSVTコブラRにフロントブレーキディスクを供給したことが最初でした。その後2000年にはマスタングSVTコブラRに、ブレーキディスクに加えキャリパーも供給。フォードによるブレンボの採用は現在まで続き、マスタングのGTシリーズ(高性能仕様車を含む)、ブリット、シェルビーGT350、新型のシェルビーGT500、マッハ-Eに、ブレンボのブレーキシステムパーツが搭載されています。​



ブレンボは、フォードとマルチマティック社の技術チームと協力し、GT MK IIが最高の制動力を発揮できるようDYATOM™​​に適した摩擦力を目指してブレーキパッドの調整に取り組みました。MK IIはレース仕様車であるため、そのブレーキシステムの構築には、ブレンボの42年間に及ぶレース参戦のノウハウと高い戦績が盛り込まれました。​

DYATOM™​​カーボンセラミックブレーキディスクでは、構造を5層にすることで極めて高い温度性能を確保し、レースという過酷な使用条件下でも耐摩耗性が格段に向上しました。そのため、低い動作温度でもブレーキパッドが性能を発揮しやすくなっています。結果的に、制動力を保ちつつ小型化することに成功しました。同じサイズのディスクと比べてより高い制動力を発揮することができます。​

 

 

メリット​:​

• ​低い動作温度


       - ​高い制動力を発揮

       - ​摩擦材の摩耗を低減

       - ​ブレーキフルードの温度が上がりにくいためペダルの安定度が長続き

​• DYATOM™カーボンセラミックブレーキディスクが実現した小型化 


      - ​素材の有効活用 

      - ​バネ下重量を軽量化することで、車両の動力ロスを減らし、タイヤの路面との接触を改善 

      - ​制動距離の短縮


• ​全体


    - ​ブレーキシステムが長持ち

    - ディスク表面の研磨摩擦がほぼゼロ 

    - ​ブレンボSGLカーボンセラミックブレーキディスクの幾つかのラインアップに、既存の銅フリーパッドが利用可能


フォードMk IIのブレーキ構成:​

フロント ​​​フロント ブレンボアルミニウム製モノブロック6ピストンラジアルマウントキャリパー(M6.34/36/38) BSCCB ø 394mm×38mm DYATOM™​カーボンセラミックブレーキディスク
ブレーキパッド(148cm2)
キャリパーはフルード流路を露出させた設計で空冷性を向上
リア​​
ブレンボアルミニウム製モノブロック4ピストンキャリパー(M4.36/38) 
BSCCB ø 360×32mmカーボンセラミックブレーキディスク(摩擦材コーティング) ブレーキパッド​(72cm2) 
電動パーキングブレーキ
色​​​​黒​​
 
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