サステナビリティ報告書2023年版では、プロセスや製品の循環性を高めるための天然資源管理に関する取り組みを新たに取り上げました。ブレンボでは特に、水の回収と、加工残材や屑鉄などの二次原材料の活用を目的とした対策の導入を進めています。このほか、ブレンボグループでは生産工程で生じる廃棄物の回収にも注意を払っています。2023年は全体のおよそ88%に相当する44万トン超の廃棄物の回収を進めました。
グループの持続可能な成長においては、世界15カ国、総勢1万5,600人を超えるブレンボのグローバルチームが関わり、画期的なプロジェクトを提案することが奨励されています。毎年、優れたアイデアにはブレンボ サステナビリティアワードが贈られ、5回目となる2023年には57件のプロジェクトが提案されました。
ブレンボではこのほか、サプライチェーンへの積極的な働きかけにも注力しています。2023年には、サプライチェーンの脱炭素化を加速させるために、グループ全体のイベントとして「ネットゼロ・サプライチェーンワークショップ」を開催。およそ300社の主要サプライヤーが参加しました。
さらに2023年には、環境への取り組みが評価されてCDP(旧Carbon Disclosure Project)から気候変動対策および水資源管理におけるグローバルリーダーと認められ、両カテゴリーでA-のスコアを獲得しました。
ブレンボでのサステナビリティは、教育、訓練、研究、スポーツ、芸術、文化、福祉、児童保護を支えるプロジェクトとしても展開され、グループの各事業拠点地域を中心に活動を行っています。
ブレンボはこの数年、地元NGOとの善意の連携を通じて、世界中で複数の社会プログラムを立ち上げてきました。その中でも長く続けられているのがインドでの「House of Smile(笑顔の家)」プログラムです。中心拠点と3つのマルチサービスセンターには教育、精神的サポート、医療、職業訓練を受けられるスペースが設けられ、2017年の開設以来、プネ―郊外で深刻な社会的弱者として暮らしている女性や子どもたちも含めて5,000人を超える利用者を温かく受け入れてきました。
ブレンボでの計画的なサステナビリティ活動の歴史は古く、具体的な対策を講じて具体的な成果をあげてきました。1999年には現在のサステナビリティ報告書の前身である無形資本報告書の初版を発行し、正式に公表しました。サステナビリティ報告書も今回で第9版となります。また2018年には、国連「2030アジェンダ」とその17の持続可能な開発目標(SDGs)への賛同の意思を表明しました。
サステナビリティ報告書2023年版全文は、下記URLからご覧ください。https://www.brembo.com/en/sustainability/report/report-and-presentations