前後輪で各400gという大幅な軽量化によって、公道車用の鋳造アルミニウム製キャリパーとしてこれまでで最も優れたバランスの軽さと強さを実現しました。重量の最適化によって、バネ下重量が減り制動力と操作性が向上するだけでなく、燃料消費量の低減にもつながります。
ブレンボは、45年以上にわたるモータースポーツの経験で培った豊富なノウハウをキャリパーの形状設計に反映し、ブレーキ動作中に応力が加わらない部分の質量を減らすことに成功しました。特に今回の開発では、公道車用鋳造アルミニウム製キャリパーの設計・製造にトポロジー最適化の最新技術を使用しました。トポロジー最適化とは、部品の剛性のシミュレーションと素材の余剰部分の検出をソフトウェアで行う技術手法です。レース車用のブレーキシステムをインゴットから削り出す製法で製造する場合の形状設計に多く使われ、性能と剛性、軽量性のバランスに優れたパーツの設計開発に役立てています。