ブレンボは史上初の快挙達成に貢献!

2018/10/23

 自動車のブレーキに関して知っておきたい(女性の視点に立った)実用ガイド

​近年では、女性がブレーキなどの自動車やバイクのパーツに関する話題に興味を持つています。 女性ライダーであるアナ・カラスコ選手は、スーパーバイク世界選手権の300ccクラスで、37名の男性ライダーらを抑え世界チャンピオンの座を獲得しました。これまでの古い概念を打ち破る快挙です。

カラスコ選手はスペイン生まれの21歳。マシンは、所属するカワサキ・DSジュニアチームが彼女用にカスタマイズしたカワサキ・ニンジャ400で、ブレーキディスクとパッドはブレンボ製を採用しています。男女参戦可能なバイクレースで女性が世界チャンピオンの座を獲得したのは、カラスコ選手が初めてです。

彼女の他にも、モータースポーツの歴史を変えた女性たちがいます。1981~82年の世界ラリー選手権で2シーズン中4勝をあげたミシェル・ムートン、2001年のパリ・ダカールラリーを制したユタ・クラインシュミット、そして今から10年前にインディカー・シリーズで初の女性チャンピオンとなったダニカ・パトリックもその一人です。

 

​女性が車を購入する場合市場調査で、女性が安全性、快適性、そして信頼性を重視している事が判明していますが、一般的にブレ-キの話題がメインになることはあまりありません。

だからこそ、ブレーキシステムの専門メーカーである我々ブレンボは、今回女性の皆さんに向けて役立つアドバイスを提供することにしました。

ブレーキシステムが車やバイクのの安全性、快適性、そしてルックスにとってもいかに重要であるかがおわかりいただけます。

新車の購入を考えている方、あるいは愛車を完璧なまま保ちたい方は、それが車でもバイクでも、ブレーキに関して今回ご紹介する内容を是非知っておいてもらいたいのです。


 

安全性

まずは安全性からお話ししましょう。安全性においてブレーキは大黒柱といえる重要なパーツです。

そして安全性に関しては、ブレンボはどのメーカーにも負けません。ブレンボ製のブレーキは、数々のレースで(F1をはじめMotoGPやラリー、耐久レースまで)数々の戦績を重ねるとともに、その秀でた性能とデザイン性を絶えず向上させ、世界中のドライバーとライダーに走行時の安全性をより高いレベルで提供できるよう努めています。

安全性の裏打ちがなければどんな高性能も価値はない。この認識をブレンボでは社内のすべての技術者と技能者が共有しています。 したがって、ブレンボのブレーキシステムは、作動時の高い安定性と「制動距離」の短縮を主眼に設計・製造されており、運転時の安全性の向上に貢献します。

とっさの際にはほんの数メートルの違いがものを言う場合があります。致命的な結果を招く衝突を避けることができれば、それで助かるのは車両そのものだけではありません。 購入対象が乗用車であれバイクであれ、あるいはスペアパーツのみであれ、ブレンボを選ぶことが安全性の面ではベストです。

 

 
 

では、快適性は?

車やバイクの運転時の快適性に関しては女性の方がこだわりが強い、という調査結果が数多く報告されています。

ブレンボは、快適性という側面にも力を入れています。走行中に生じるブレーキの鳴きや振動の原因解明に特化した研究を行って、発生の防止をめざしています。

具体的には、ブレーキシステムの開発段階において、サスペンションなどの複数のパーツの組み合わせに特に着目して設計を行っています。 ブレーキシステムを完璧な状態に仕上げるには、おびただしい数の厳しいテストをパスする必要があります。

それらのテストはあらゆる使用環境を想定して設定され、なかには非常に過酷な状況を再現したものもあります。どのテストも製品の品質、性能、効果を明確にすることを目的としています。

必要な設備を完備した研究所内はもちろん、公道やサーキットでも実施されます。ブレンボでは毎年ベンチテストに延べ約350,000時間、公道テストに延べ約200,000時間を投じています。


 

デザイン

車を買うと決めたら(バイクでも同じですが)、選ぶ車種のルックスの良しあしが当然のことながら非常に大きな要素となってきます。

2017年に行われたある調査の結果では、購入時に色が決め手となった割合は、男性が45パーセントだったのに対し、女性では52パーセントにのぼりました。 こうしたことにもブレンボはかなり前から着目していました。

1980年代の前半にすでにブレーキキャリパーのカラーバージョンの製造を開始しています。

ブレンボのキャリパーは洗練されたデザインが特徴で、カラーのバリエーションは100色を超え、いまやトレードマークとなって、スポーティーで高性能、人目を引くルックスといえばブレンボ、と認知されるようになりました。

のちにバイクにも展開され、愛車の注目度アップに大きな効果を発揮しています。

 

 
 

メンテナンス

安全性、制動力、そして快適性は、ブレーキが正しくメンテナンスされているかどうかにかかっています。

そこで「ブレンボ先生」から皆さんに、メンテナンスについてアドバイスを。摩耗の兆候や摩耗を回避する方法を知っておくことで、ブレーキシステムを理想的な安全レベルに保つのに役立ちます。

ブレーキ点検は走行15,000~20,000キロごとに行うのが通常ですが、振動がある、ひびが入っている、警告灯が点灯するなどの異常が生じた場合は、必ずその時点でただちに点検してください。 元気な人には、外見に極端に弱ったところは表れないものです。

それと同じで、ブレーキディスクやパッドの場合、肝心なのはその厚さをしっかり確認することです。ディスクにあるMIN. THの刻印が意味するのは、ブレーキディスクの製造者が定めるそのディスクの安全性と性能を保持できる制動面の最小値です。

パッドに関しても、最小厚さを満たさない場合は交換が必要ですが、その状態かどうかは整備業者にみてもらうか、あるいは摩耗インジケーター(電気式・機械式)で簡単にわかります。 ここで是非覚えておいてほしいルールがあります。

ブレーキディスクを交換した際には、ブレーキパッドも必ず取り替えてください。ブレーキパッドはディスクの倍の速さで摩耗が進むことがその理由です。


 

皆さんの愛車が常に健康証明書つきのブレーキシステムを搭載していられるようにすること、それを願って我々ブレンボは日々取り組んでいます。

予期せぬ挙動が発生するリスクを減らすために、我々からさらにいくつかヒントをお伝えしましょう。摩耗の進行を遅らせて信頼性を向上させる方法です。

例えば、ブレンボのUV技術で表面を塗布したブレーキディスクは、腐食や湿気、高温、さらには化学薬品に対して非常に高い耐性を有しています。 また、新製品の潤滑剤B-QUIETは、キャリパーとパッドの間の接触面に塗布することで、ブレーキング時の快適性を向上させ、接触部分を腐食から強力に保護する目的で開発されたものです。

さらに、ブレンボのブレーキフルードは、沸点が必須の基準よりも高いため、ベーパーロック現象が発生しにくく、使用状況に関わらず優れた制動力が得られます。

この記事をお読みの女性の皆さんのうち、バイクの世界選手権で優勝する方はおそらくいないだろうと思いますが、お読みになった今、皆さんには、愛車の安全性、デザイン、そしてブレーキング時の快適性の面でベストの選択が何であるかが、十分おわかりいただけたことでしょう。