フロリダ州セブリング、2025年3月12日
難易度評価:5/5
5/5 最も難しいブレーキポイント: Turn 7
サーキットの概要:
セブリング・インターナショナル・レースウェイは、ブレンボのエンジニアとドライバーからは非常にブレーキが難しいサーキットと見なされています。このサーキットには、ブレーキ冷却の時間がほとんどない9つのブレーキ・ゾーンがあります。セブリングは、路面がでこぼこであることでも世界的に有名であり、「バトル・オブ・バンプス(battle of the bumps)」という異名があります。ラップの中でもサーキットの路面状態はさまざまとなっています。そのため、ブレーキ・ゾーンごとにグリップレベルが異ります。これらすべての要素が12時間のレース期間にわたって設定されているため、セブリングはIMSAウェザーテック・シリーズの中で最もブレーキが難しいサーキットとなっています。
Turn 7の課題:
どのサーキットでも、追い抜きのほとんどはブレーキで行われます。セブリングのTurn 7では、ドライバーはブレーキシステムのパワー、フィール、反応性、予測可能性を頼りにポジションを得ます。GTPの自動車は、時速170マイルでTurn 7のブレーキ・ゾーンに入り、右のヘアピンに進入する際に時速120mphから時速50mphまで減速します。ブレーキ・ゾーンでは、GTPの自動車では2.7Gが発生するのに対し、GTDの自動車では2.3Gが発生するため、ブレーキ温度は1600Fまで急上昇します。さらに、Turn 7のブレーキ・ゾーンでは、ドライバーは日没時の直射日光に対処しなければならず、視界が制限されます。
ブレーキの使用:
ドライバーは1ラップあたり9回ブレーキを使用します(ピットストップ除く)。クラスによりますが、ブレーキは1レースあたり2800~3000回使用されます。注目すべきは、これは、Rolex 24 at Daytonaの合計ブレーキ使用回数より800~1000回ほど少ない回数となっています。
ブレーキフィールの重要性:
制動力は、優れたブレーキシステムの要素の1つに過ぎません。ドライバーが優れたステアリングフィールを求めるのと同様に、ドライバーはタイヤのグリップのしきい値を理解するためにブレーキペダルフィールを必要とします。セブリングのさまざまな舗装条件、絶え間ない凸凹、トレ-ルブレ-キング・ゾーンでは、ペダルフィールが特に重要になります。Turn 17は、ラップにおける最後の追い抜きのチャンスであり、Turn 7ほど大きな制動力は必要ありませんが、ドライバーが効果的にトレールブレーキを使って高速で凸凹のある右コーナーに入るためには卓越したペダルフィールが必要です。ブレンボのシステムは、優れたキャリパー剛性、マスターシリンダー設計、および低圧縮性フルードによってブレーキペダルフィールを最適化します。
ブレンボは、IMSAの8つのシリーズと16のクラスにわたるチームの誇り高きパートナーであり、サプライヤーです。 セブリングでは、ウェザーテック・スポーツカー選手権のほとんどの車両とミシュラン・パイロット・チャレンジの数十台の車両がブレンボのコンポーネントを使用し、ポルシェ・カレラカップとフォード・マスタングチャレンジに参戦したすべての車両がオーダーメイドのブレンボのブレーキシステムを採用していました。