コーナーモジュール

 

 


統合システム

                
ブレーキシステムは数多くの部品で構成されており、各部品が協調的に作動してシステム全体の効率を上げることで、信頼性、快適性、耐久性を確保しています。

この統合度の高さを確保するため、ブレンボは、システムを全体としてとらえる独自のアプローチを採用しています。そのためには、ブレーキに関わるすべての要素に対しての徹底した知識が不可欠です。

ブレンボは、生産工程の全段階を包含する統合生産工程にを採用する数少ないブランドの1つです。それはブレーキに関連するすべての部品(ディスク、キャリパー、パッド、およびナックル)を内製しているからであり、さらにこれらの部品を組み上げてコーナーモジュールを顧客に供給することで、世界で最も高性能の自動車で求められる軽量性、性能、快適性、およびスタイルにおける要件を満たします。


 

この3Dアニメーションで、ブレンボがコルベットZ06用に開発した最先端のカーボンセラミックディスクブレーキシステムがご覧いただけます。

コルベット用の新型ブレーキシステムは、制動距離の短縮に加え、過酷な状況下での制動力の変化の改善をめざしてブレンボが開発したものです。

ブレンボ製ブレーキをシボレー・コルベットZ06が採用した結果、時速96キロ(60マイル毎時)からの完全停止を30.35メートル(100フィート)未満で達成するという、GM車史上最高のブレーキ性能を獲得しました。


 

ブレンボ製コーナーモジュールを搭載した車種:


 
ダッジ・バイパー SRT

模範的ブレーキ

2015年ダッジバイパーSRT®の脇を固めるのは、固定アルミニウムキャリパーと14x1.3インチのベンチ/スロットローターを備えた堅牢なBrembo 4ピストン型ブレーキシステムです。
このブレーキシステムは過酷なトラック条件においても制動力を失わずに力強く作動し、キャリパーは最高クラスの硬度を誇ります。また、表面全体の加工で軽量化も最大限に実施しています。

パガーニ・ウアイラ

すべての場面で確保される高摩擦係数

パガーニ・ウアイラにはBremboカーボン/セラミックブレーキが搭載されており、このブレーキはニュルブルクリンクでのゾンダRを使用したテストで「最も過酷な状況において理想的な性能を提供できる」と評価されています。カーボン/セラミックブレーキの使用により達成された軽量化は、ウアイラがレース、そして日常のドライビングのどちらにおいても卓越した性能を発揮するのに大きく貢献しています。Bremboが製造する複合セラミック材はすべての使用条件、且つすべての速度領域で安定した高摩擦係数を維持します。これによりドライバーは適切な踏力でペダルを踏み込んでブレーキングをコントロールできるようになります。この重要な機能は従来の鋳鉄製ブレーキには真似できません。ブレーキキャリパーはメタルベルに接続されてホイールハブに直接取り付けられています。この革新的なマウントシステムは特許技術であり、またブレーキベルトとベル間に発生する伸縮変形を考慮した設計が行われているのも特徴のひとつです。このシステムは2つのブレーキシステムエレメントの素材に様々な熱膨張を発生させて行われた詳細な研究から生み出されました。更に、CCMカーボン/セラミックディスクの高温時における歪みの少なさはディスクとパッド間のカップリングを最適な状態に留めます。この高い品質レベルは長期間において熱ストレスに晒されると変形してしまう鋳造ディスクにはなかなか提供できません。更に、複合セラミック材の硬さは製品寿命の向上にも貢献しています。

フェラーリ・カリフォルニア T

鋳鉄製ディスクから50%の軽量化を実現

「カリフォルニア」のブレーキシステムはスポーツ性と快適性の完璧な調和を求めて設計され、Bremboフロント/リヤモジュールにカーボン/セラミックディスクを搭載しています。フロントの390mmカーボン/セラミックディスクには6ピストン型ピラーキャリパー(143cm 2パッド付き)、リヤの360mmカーボン/セラミックディスクには4ピストン型ピラーキャリパー(77cm 2パッド付き)がそれぞれ装備されています。
BremboのCCM(カーボン/セラミック材)製ブレーキディスクは鋳鉄製ディスクと比較して50%の軽量化を実現し、これは車両のばね下質量の低減にも効果を及ぼし、車両に優れた動的特性と抜群の快適性をもたらします。

フェラーリ488 GTB

メカトロニクスの活用による優れた性能の確保と圧倒的な美しさを兼ね備え、Bremboは488GTB用ブレーキシステムを完全なものに創り上げました。このシステムではパッドにかかるピストン圧から生じる高い負荷に対応するため、最高レベルの剛性そして変形に対する優れた耐性が9色のカラーバリエーションを持つピラーキャリパー(単一のアルミニウムブロックから加工)によって叶えられています。
リヤキャリパーの特徴は一体型エレクトリカルパーキングブレーキです。Bremboにより開発されたこのソリューションは伝統的な機械技術と今日のエレクトロニクスをキャリパーに融合し、ハイレベルなメカトロニクスの技術を活用して構成されています。Bremboは電子制御ユニットと制御ソフトウェアを一体型のコンポーネントとして開発し、パーキングブレーキを効率的に管理します。
そして最後にブレーキシステムを完成させるために必要となるのがBrembo CCMディスクです。複合セラミック材で構成されるCCMディスクとの組み合わせで最高のブレーキ性能を実現するため、このディスクには最適な有機材を含む摩擦材を使用するBremboブレーキパッドを幅広いラインナップの中から選出して使用します。

ラ・フェラーリ

新たな「エキストリーマ」キャリパー

ラ・フェラーリのようにスポーティな走りの使命を持ったスーパーカーのために設計され、Bremboの新型ブレーキシステムは革新的なデザインと軽量化、メカトロニクスの活用のすべてを実現しています。
この新たな「エクストリーマ」キャリパーが持つアグレッシブ且つ革新的な外観は、特にばね下質量の著しい軽減(3 kg以上)やペダルのレスポンス向上、更には燃料消費量の最適化に大きく貢献しています。また、このキャリパーボディはベンチレーション性にも優れ、30 ℃以上のブレーキフルードの冷却を可能にします。フロントキャリパーには6ピストン型、リヤには4ピストン型のキャリパーがエレクトロニックパーキングブレーキに一体化されていますが、これら2つのキャリパーは見た目としては同じものに見えます。 車両の横から見た場合にこれら2つの違いを見分けることはできません。そして最後に、Brembo CCMディスクでブレーキシステムは 完成します。CCMディスクは鋳鉄製ディスクと比較して50%の軽量化を可能にしています。